Hikikomotrip

ブログで旅する27歳ひきこもり

ぼくが地獄に落ちる前の出来事-ほんの小さな挫折とコンプレックスの種-

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20歳

ぼくは大学生だった

夢があった

建築家になりたい

そう思って建築学科に入学した

 

サッカーに明け暮れていた中学時代。ぼくは馬鹿なのでこの頃にやっとサッカー選手に自分はなれなさそうだと気付いた。土日は毎週午前中に試合があった。くたくたで帰ってきてご飯を食べて一眠りしてからテレビをつける。15時くらいになぜか見ていたのはおしゃれな家を紹介する番組。なぜかわからないがこの番組が好きでずっと観ていた。そういえばおれ家が好きだな。そう思った。

 

人並みに勉強して私立の高校に行った。入学時の偏差値は普通よりは高いところだったけど、入ってみるとみんなあんまり賢くなかった。内部生は全然勉強しない奴らだった。高校でもサッカー部に入った。サッカー選手にはなれないことはちゃんとわかってたけどやっぱりこどものころからやっていたし、なにより好きなスポーツだった。学校には友だちがごく普通にいた。でもあんまりウマが合わなかった。一緒にいて楽しくなかったし、全然勉強もできない、運動もできない、ユーモアもない奴が多かったから心の底でみんなのことを馬鹿にしてた。

 

だから勉強しようと思った。サッカー選手の次は建築家だ。そう思って塾に通った。サッカーの練習が終わってからもちゃんと塾で自習した。大学受験の時期がやってきた。志望校は国立大学。現役で合格した。学年ではトップ5に入っていたと思う。これでおもしろくない生活から抜け出せる。大学でははっちゃけようとそう思っていた。

 

大学に入った。むちゃくちゃ楽しかった。友達はユニークで個性があってかっこよくて賢かった。本当に毎日が充実していた。でもぼくは建築があんまりできなかった。作りたい空間がある。でもそれを表現する力はなかった。友達にはむちゃくちゃ才能がある奴がいっぱいいた。これまでの人生はそんなに苦労せずにやってきたけどコンプレックスのたねがぼくの心に芽生え始めた。それが20歳くらいのときだった。

 

コンプレックスのたねはだんだん大きく育っていった。周りの奴らは才能を活かして賞を取ったり学外の展覧会に出展したりしていた。ぼくにはできなかった。みんなについていきたかったけど、ついていこうとすればするほど惨めな気がしてきて怖かった。気付いたら製図用のシャーペンをゴミ箱に捨てていた。